Tsuru Comes#2
昨晩、鶴田姉妹に家からつまみ出された男(名は柳田頭十亮)は彷徨いながら昨日盛り上がった1人のメル友の家にお邪魔していた。
「お、柳田。どうしたん?」
「昨日鶴田姉妹に俺の家奪われたねん・・・」
「お前、まさかあの鶴田姉妹に騙されたんか・・・?」
「だ、騙された?」柳田は戸惑った。
「知らんかったか?鶴田姉妹って、各地で詐欺を働いてることで話題になっとるで。」
「それホンマけ?」
「ああ、そうやで。お前、鶴田姉妹の悪行を知らないんか?」
「スマン、全く分からへんわ。」
「ほんならその中身を語ろうか?」
「もちろん語ってや!」メル友の男はその鶴田姉妹に関する情報を語り出した。
「あんなぁ、これは2年ぐらい前の話でその鶴田姉妹がこの村にやってきたんやけど、
その時の鶴田姉妹は今と違って貧相な服装やったねん。」メル友の男は柳田が騙された3週間前から鶴田姉妹の噂を掴んでいた。
彼曰く、その時の鶴田姉妹の表情は多少やつれていたという。
「ほう、それで?」
「ある日、ある年輩の女性と会ったのを見かけたんやけどその年輩の女性が鶴田姉妹に何か教えてたねん。」
「それで?どうなったん?」
「何やら金を渡してたんやけど、妙に渡し方が変で詳しくは分からんけど多分鶴田姉妹に詐欺達成の報酬かもしれへんな。」
「マジでか!他に何か手掛かりはあるんか?」
メル友は少し戸惑いながらも「う、噂程度やけど、半径1キロ以内にまだ鶴田姉妹はおるらしいけど今近づいたらアカンで。」
それを聞いた柳田はメル友の話の続きを聞かないで家を出て走っていった。
「アイツ、本気になっとるな・・・。気い付けろ、鶴田姉妹はお前が思っている以上に恐ろしいのを理解しときや・・・。」
戸が開いたままの玄関でメル友は呟いた。
続く。
今回は短めです・・・。今の進行としてはこう着状態ですがなかなか次の状況が書けないんですわ・・・。