Tsuru  Comes#1

 

 

これはある集落を舞台にある男と二人の女性(もとい二羽の鶴)を

中心に巻き起こったある騒動の物語である。

 

その日、ある家から突然鶴が飛び立った。

男は飛び立つ鶴に「おい、何処行くねん!お前、鶴田綾子やろ?

分かっとるで、お前の出身地はインドのコルカタというのを!」

と、飛び去った鶴に叫んだ。家に戻ると突然男は驚いた。

「えっ?綾子戻っとるやんけ!」

「キャー!帰って!帰って!帰って!帰って!」

「な、何やねん!お前綾子とちゃうやんけ、妹の仁美やん!何をしとんねん。」

「今は取り込み中!これを渡すから!とにかく帰って!」

「わ、分かったから閉めるで。」

彼はこの前に家を飛び立った鶴田綾子という鶴の妹である仁美の取り込み中の部屋の戸を閉めた。

そして仁美から受け取った金貨を見ながらあることに気が付いた。

「これってまさか時価一千万以上するかもしれんな!これは村のメル友に教えなアカンな!」

と、喜んだ。

翌日、彼は村のメル友を呼び寄せて近くのライブハウスの前に集めメル友の前で昨日受け取った金貨を見せた。

「うわ!これが時価一千万以上の金貨かいな!」

「これって、7年前に『ハンマープライス』で同じようなヤツが出てたで。」

「こんなのありえな〜い。」

村のメル友達は時価一千万以上もする金貨に日が暮れるまで騒ぎ続けた。

夜になり余韻に浸りながら家に戻って騒ぎ続けた疲れを癒やした。

すると玄関のベルが鳴り響いた。

「誰や、こんな夜遅くに。」

彼は玄関に向かった。玄関に着くと恐ろしい形相をした女が立っていた。

「お、お前綾子やんけ!どうしたんや、こんな夜遅くに。」

「おい・・・兄ちゃん、妹の仁美が持ってた金貨何処へ行ったか知らんけ?」

「え?仁美はんから貰った金貨ならこれですけど。」

「あ?アンタ、仁美の金貨奪いやがったなぁ!」

「え?この金貨、仁美はんからちゃんとあげると言って渡されたで。まさか騙されたか・・・。」

「騙されたって?うちの仁美はんはそんなことしまへん!早よこっちに渡し!そうしないとアンタの財産ガッポリ頂きまっせ!」

「何脅迫めいた事言っとるねん!何で渡さないなら俺の財産を奪われなきゃアカンねん!とにかくこの金貨はちゃんと妹の仁美はんから貰いました!」

「何グチグチ言っとるねん!もう強制的にここから退去!」

そう言うと家に数十人の大柄の男達が乱入してくる。

「コイツを直ちにつまみ出せ!」

「ちょ、ちょっと何すんねん!何やねん、これ〜!」

こうしてつまみ出せた男はしかし、この時男はある事実を知らなかった。

鶴田姉妹は荒手の詐欺師ということを・・・。

続く・・・?

 

この「Tsuru Comes」は鶴の恩返しのパロディなのですが

明らかに時代錯誤な箇所があるがそこはご了承下さいませ。(えー)

で、この「Tsuru Comes」が続くかどうかは不明。

ストーリー的には続きはあるようにしているのだが・・・。

ちなみにタイトルの「Tsuru Comes」は「TSUNAMI COMES/MAD MAX」からもじってみました。

 

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